図面の問題に慣れないと!
開口部まわりの断面図
開口部まわりの鉛直方向の断面図が出題されたことがあります。
この問題では、大壁(おおかべ)と真壁(しんかべ)の建具枠まわりに使われる部材の名称が問われました。
「大壁は洋室」、「真壁は和室」ということを知っていれば、図面の見方が分からなくても、この問題を解くことができます。
しかし、建築系の知識がない私は、「図面が載っている=難しい」と思い込んで、このタイプの問題は避けていました。
図面が載っている問題は、実はそれほど難しくありません。逆に得点のチャンスです。
図面をたくさん見て、図面に慣れましょう。
建具枠まわりの部材
図面に色を付けて、部材の名称を書き加えました。
洋室と和室の出入り口の鉛直方向の断面図ということが分かります。戸の部分は、長くて書ききれないので、真ん中を空白にして省略しています。
大壁(洋室)の方は、「額縁(がくぶち)」と「沓(くつ)ずり」があるのが分かります。額縁はケーシングともよばれます。
- 額縁: 開口部(扉や窓)の枠に取り付ける壁との見切り材
- 沓ずり:ドアの下に付ける部材
沓ずりは、部屋の気密性を高める役割などがありますが、最近では、バリアフリーで段差をなくすために取り付けないこともあります。
真壁(和室)の方は、「鴨居(かもい)」と「敷居(しきい)」と「長押(なげし)」があるのが分かります。
- 鴨居:和室の襖や障子などの建具の上枠
- 敷居: 和室の襖や障子などの建具の下枠
- 長押:装飾材(もともとは柱をつなぐ構造材)
長押は聞きなれない言葉ですが、鴨居の上の部分で、ハンガーを引っ掛けたり、賞状やご先祖様の写真を飾ったりしているところです。長押は取り付けられないこともあります。
大壁と真壁
- 大壁:洋室に多く見られる工法
- 真壁:和室に多く見られる工法
大壁は、柱が壁に隠れるので、すっきりとした印象です。壁が厚くなるので、気密性や断熱性がよく、コストも安いです。
真壁は、柱が見えていて、伝統的な和室で使われ、塗り壁に適しています。木の温もりを感じることができます。柱が見えるので、見栄えのよい柱が必要になり、コストが高くなります。
大壁と真壁、どちらが洋室でどちらが和室か覚えられない人のための語呂合わせ。