インテリアコーディネーターって難しそう?
2次試験は専門的な知識が必要だから独学では無理?
勉強を始める前、私もそんな風に思っていました。
しかし、私は2019年のインテリアコーディネータ試験に独学で合格しました。
ちなみに2019年度の合格率は25.1%です。
けっして簡単な試験ではありませんが、知識がゼロからはじめても合格は可能です。
私がどのようにインテリアコーディネーター試験に合格したか、お伝えしていきます。
インテリアコーディネーター試験
インテリコーディネーターは住まいに関する資格です。
身近なテーマが多いので、興味を持って勉強を進めることができます。
市販のテキストは分厚いものが多くて、最初はびっくりします。でも、テキストの内容をすべて覚える必要はありません。テキストは、過去問を解いて分からないところを確認するために使います。
私は、覚えたページに「□マーク」を書いていました。「□マーク」が付いているのは、テキストの全体の1/3分程度です。例えば、電気設備や配線について書かれているページは、理解できなかったので、そのページは覚えるのをあきらめました。
苦手なところは時間を掛けてまで覚える必要はありません。なぜなら、インテリアコーディネーターの1次試験は正解率7〜7.5割が合格ラインと言われているので、満点を取る必要がないからです。苦手なところはあきらめて、過去問でよく出題される分野を中心に覚えるようにしましょう。
それでも、覚えることはたくさんあります。しかし、単なる暗記ではありません。
「標準的なスイッチは床上110~120cm程度に設置」
スイッチの高さを覚える場合、「床上110~120cm程度」という、この数字だけを覚えるなら簡単です。しかし、他にもベランダの手摺の高さは110cm以上、廊下の幅は75cm以上など、覚える数字がたくさんあります。
そのため、数字を丸暗記しようとすると、途中でこんがらがってきます。
そこで、私は自分の体を使って、数字を覚えていました。
私の身長は155cmです。スイッチは私の胸くらいの位置にあります。
胸は体の3/4くらいの位置なので、155×3/4=116.25→床上110~120cm。
このようにして覚えていけば、数字を忘れてしまっても、簡単な計算で数字を導き出すことができます。
自分の身長や手足のサイズを基準にして、身の回りにあるモノのサイズを覚えてしまいましょう。
「テキストに書いてあることをすぐに体感できる」
そこがインテリアコーディネーターの勉強をしていて、楽しいと感じるところです。
それでは具体的な試験の内容についてみていきましょう。
インテリアコーディネーター試験の内容(2023年からCBT方式に)
2023年度からインテリアコーディネーター資格試験の1次試験は、「CBT(Computer Based Testing)方式」での実施になるようです。
試験時間や出題数も従来のものから変更になっています。2次試験は従来通り実施される予定です。
詳しくは公益社団法人インテリア産業協会のホームページをご覧ください。
インテリアコーディネーターには1次と2次試験があります。
1次試験:CBT方式(テストセンターに設置されたパソコンを使用して解答)
2次試験:プレゼンテーション・論文(記述式)
1次試験について
マークシートによる択一式です。→2023年度からCBT方式になります。
・3択の中から正しいものを1つ選ぶ
・5択の中から正しいもの(もしくは間違っているもの)を2つ選ぶ
1次試験では、木材の知識から着物の文様まで、インテリアに関することを幅広く問われます。
私は過去5年分の過去問を満点が取れるようになるまで、繰り返し解きました。
過去問の選び方はこちらをご覧ください。
過去問を1問解いてテキストで確認して、さらに1問解いてテキストで確認して・・・。
1周目は分からないことだらけで、とても時間が掛かりました。それでも、問題を解いているうちになんとなく出題の傾向が見えてきます。
建築家の名前やデザイナーズチェアは毎年出題されるので、そういうものはテキストをじっくり読んで知識を増やします。
それ以外のものはさらっとテキストを見て、深追いせずに次へ進みます。これを試験直前までひたすら繰り返します。
インテリアコーディネーター試験は過去問と似た問題がよく出題されます。過去問の正解の選択肢だけでなく、間違いの選択肢についても、しっかり理解しておきましょう。
2次試験について
インテリアコーディネーター試験で不安に思うことは2次試験の内容です。
2次試験は、プレゼンテーションと論文です。
プレゼンテーションって何?論文って何?
必要な道具がいるの?
プレゼンテーション
まず、プレゼンテーションですが、これは製図になります。必要最低限の道具は、特にこだわりがなければ100均で集めることができます。
製図の対策は、2次試験の過去問題集や予想問題集の解答例を真似て、同じように書けるように何度も繰り返すことです。
過去問題集
予想問題集
私は問題集の解答用紙をコンビニでコピーして、2~3周しました。
自分が書いたものが正しいのか分からず不安になりますが、何度も書いているうちに、それなりに上手になります。
ただ、私は図面を書くのは初めてだったので、問題集の解答を見ても書き方がよく分かりませんでした。そこで、まずは「はじめてのインテリア製図 合格する図面の描き方」(ハウジングエージェンシー)から始めました。
この本を一通り終わらせてたら、あとは過去問や予想問題を試験直前までひたすら練習するのみです。
2次試験の採点の基準は開示されていないため、どこを見られているのか正直分かりません。しかし、合格率は60%前後と高めなので、よほどおかしな図面を書かなければ問題ないのではないかと思います。
2次試験で出題される製図の種類についてはこちらをごらんください。
論文
続いて、論文ですが、私はこの対策が一番困りました。どんなテーマが出題されるか分からないし、採点の基準もよく分からないからです。
さらに、原稿用紙の使い方も分からず、困ってしまいました。
この歳になって原稿用紙の使い方で悩むことになるとは思いませんでした。
そこでややこしいことは、回避することにしました。直前の言葉を別の言葉に言い換えたり、不自然にならない程度に句読点を増やしたりして、促音・拗音などが行の最後に来ないように文字数を調整することで、原稿用紙のルールを乗り切りました。
あとは論文で出題されそうなテーマを自分なりにまとめました。
- バリアフリー
- 環境問題
- 災害への備え
- コンサルティング
- 照明の効果
- 床、壁、天井、カーテンが与える印象 など
ちなみに私が受験した2019年は論文のテーマは
「加齢による身体機能低下を考慮した住まいのインテリア計画について」でした。
スケジュール
2019年の私のスケジュールです。2023年度から1次試験がCBT方式になりますので、私のスケジュールは参考程度に留めておいてください。
8月29日:受験申込最終日に申し込み。1次試験の勉強開始。
10月13日:1次試験
10月14日:1次試験の自己採点。2次試験の勉強開始。
12月8日:2次試験
インテリアコーディネーター試験は受験料や更新料が高いので、受験しようかギリギリまで迷いました。受験申込が最終日になったのはそのせいです。
申込をした後は「受験料が高いので落ちるわけにはいかない」という思いで、ただひたすら勉強を続け、なんとか合格することができました
2023年度から1次試験はCBT方式に変更されます。試験会場数が多くなり、9月中旬~10月中旬の間の希望日に受験できるようになり、利便性が良くなります。
しかし、CBTの会場のパソコンの台数は限られているので、早めに予約しないと希望の会場・日時に受験できない可能性があります。
公益社団法人インテリア産業協会のホームページをこまめにチェックして、早めに受験申込を済ませておくようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事でインテリアコーディネーター試験にチャレンジしてみようという気持ちになってくださる方がいらっしゃると嬉しいです。
本記事をまとめるとこんな感じです。
- インテリアコーディネーターの勉強は楽しい
- 2次試験の対策は1次試験が終わってからでも間に合う
- こだわりがなければ、特別な道具を用意しなくても大丈夫
インテリアコーディネーター試験はやる気があれば、知識がなくても大丈夫です。
試験対策はひたすら過去問を解くことです。
興味があればぜひチャレンジしてください。