インテリアコーディネーター試験では、日本の建築の歴史についても出題されます。西洋の建築と比較について問われることがあれば、茶室や書院造についてピンポイントで問われることもあります。
出題の傾向を予想しづらいテーマですが、ある程度の知識があると、消去法で答えにたどり着ける可能性があります。まずは全体の流れを理解して、時間があればより詳しく勉強することをおすすめします。
今回は古代~平安時代編です。
日本の建築様式の全体の流れ
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古代
- 竪穴式住居:地面を掘り下げ、柱を立て、屋根を葺く
- 高床式建築:稲作が盛んになった弥生時代に登場
寺社建築
神社建築
特徴:切妻(きりづま)屋根、茅葺(かやぶき)や檜皮葺(ひわだぶき)の植物葺き、高床式、板壁、地面に穴を掘って柱を立てる掘立柱など。
- 出雲大社:大社造(たいしゃづくり)
- 伊勢神宮:神明造(しんめいづくり)
寺院建築
特徴:瓦葺き、漆喰の壁、石の上に柱を立てる礎石建物など
- 飛鳥寺
- 法隆寺
神仏習合
神社建築はシンプルな構造ですが、仏教伝来(538年)後、仏教の影響を受けた神仏習合(しんぶうしゅうごう)という考え方の豪華な建物も立てられるようになりました。
- 春日大社
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寝殿造(しんでんづくり)
平安時代以降の貴族の住まいです。寝殿造は間仕切りや天井がない大きな部屋です。
座臥具(ざがく):座るときに使う
- 置き畳(おきだだみ)
- 茵(しとね):敷物、布製の座具
- 円座(えんざ):わらなどで丸く編んだ敷物
- 倚子(いし):椅子
畳縁(たたみべり)のなかで最も格の高いものは繧繝縁(うんげんべり)です。
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障屏具(しょうへいぐ):間仕切り
- 屏風(びょうぶ)
- 几帳(きちょう):可動式の間仕切り、目隠し
- 壁代(かべしろ):壁の代わりのカーテン。現在でも、神社では朽木(くちき)文様の壁代が多く使われています。
- 御簾(みす):すだれ
- 帳台(ちょうだい)、御帳台(みちょうだい):四隅に柱を立て布を垂らしたもの。天蓋付きベットのイメージ
- 蔀戸(しとみど):はね上げ式の格子戸
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食器
- 折敷(おしき):器などを置くもの。葉っぱを「折って敷いて」、器代わりにしていたことが名前の由来
- 衝重(ついがさね):折敷に脚がついた配膳道具。食卓の機能を持つ
- 高坏(たかつき):高い脚がついた小さな台
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寝殿造の代表的な建築物
- 平等院鳳凰堂
- 厳島神社
- 京都御所
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