敷き方
カーペットの敷き方には「敷きつめ(ウォール・ツー・ウォール)」、「センター敷き(中敷き)」「ピース敷き」「重ね敷き」などがあります。
敷きつめ(ウォール・ツー・ウォール)
部屋いっぱいにカーペットを敷く方法です。
部屋を広く見せることができ、保温効果も断熱性も高まります。
センター敷き(中敷き)
部屋より一回り小さいカーペットを部屋の真ん中に敷いて、周囲を空けます。
ピース敷き
机の下やベッドの脇などに、小さいカーペットを部分的に敷く方法です。部屋のアクセントになります。
重ね敷き
カーペットを敷きつめた上に、別のカーペットをピース敷きする方法です。
施工方法
グリッパー工法
敷つめカーペットの最も一般的な工法です。部屋の周辺にグリッパーを設置して、カーペットを逆目のピンに引っ掛けて留め付けます。フェルトやアンダーレイなどのクッション材を下敷きに用います。
【グリッパー】
【アンダーレイ】
接着工法
接着剤でカーペットを固定します。
置敷き工法
固定しないで置く方法です。
カーペットの切り口の処理には、周囲を折り曲げてテープや糊で留める「折り曲げ工法」、オーバーロックミシンで二重縫いする「オーバーロック工法」、テープで処理する「テープロック」などがあります。
繊維の種類
カーペットの素材には天然繊維のウール、合成繊維のレーヨン、アクリル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステルなどが使われています。
ウール
ウールは、天然素材ならではの弾力と温かみがあり調湿性に優れています。湿気を吸いやすいので、虫害を受けます。
レーヨン
レーヨンは、木材パルプを主原料として作られた再生セルロース繊維です。染色性・吸湿性に優れています。
アクリル
アクリルは、天然素材のウールに似た性質を持つ合成繊維です。柔らかい風合いで、染色性がよく堅牢度も高いですが、けば立ちが起こりやすいです。家庭で洗濯が容易にできます。
ナイロン
ナイロンは、世界で初めて工業化に成功した合成繊維です。耐摩擦性、耐久性、耐薬品性、耐油性があります。家庭だけでなく、歩行量の多いオフィスやホテルなどでも使われます。
抜け毛やピリング(毛玉)が出にくいBCFナイロンという、カーペット用に開発されたカサ高加工長繊維もあります。
ポリプロピレン
ポリプロピレンは、水に浮くほど軽く強度がある合成繊維です。水を吸収しないので濡れても汚れが付きにくく、ニードルパンチカーペットなどに使われています。
ポリエステル
ポリエステルは、形状安定性に優れシワになりにくい合成繊維です。吸湿性が少ないため乾きやすく、合繊繊維の中では熱に強い性質です。