
色の効果について学ぼう
面積効果
同じ色でも、面積が大きくなると明度や彩度が高く見えます。このことを面積効果といいます。

感情効果
色は人の感情に影響を与えます。使う色や組み合わせによって、さまざまな効果があります。
暖色・寒色
赤やオレンジ色は火などをイメージさせ、暖かく感じられます。青や青緑は水などをイメージさせ、冷たく感じます。
暖かく感じる色を暖色、冷たく感じる色を寒色といいます。

暖色で高彩度の色は、実際の位置より近くに見えます。このような色を進出色といいます。
逆に、寒色で低彩度の色は、実際の位置より遠くに見えます。このような色を後退色といいます。
膨張色・収縮色
白やパステルカラーなど、大きく広がって見える色を膨張色といいます。黒や寒色で暗い色など、小さく引き締まって見える色を収縮色といいます。

壁に膨張色を使用すると、部屋に広がりを感じることができます。

また、色は重さにも影響を与えます。白などの明度が高い色は軽く感じ、黒などの明度が低い色は重く感じます。白が一番軽く感じる色なので、引っ越し屋さんのダンボールには白がよく使われています。明るい色は軽く感じられるので、天井に使用すると、天井が高く、部屋が広く見えます。
視認性
文字やデザインの見えやすさを視認性といいます。明度差が大きいほど、視認性が高くなり、遠くからでもよく見えます。
黒色(低明度)に、黄色(高明度)を組み合わせると、視認性が高くなります。黒色と黄色の組み合わせは、踏切や道路標識などで用いられています。

識別性
見分けやすさのことを識別性といいます。

同化
隣接する色の影響を受けて、もとの色が隣接する色に近づくことを同化といいます。
同化には「明度の同化」、「色相の同化」、「彩度の同化」があります。
明度の同化
背景の色の上に細い線を引くと、背景の色が、線の明度に近づいて見えることを明度の同化といいます。

【例】
線が白色(明度が高い)→もとの色より明るく見える
線が黒色(明度が低い)→もとの色より暗く見える
色相の同化
背景の色の上に細い線を引くと、背景の色が、線の色相に近づいて見えることを色相の同化といいます。

【例】
線が緑色→もとの色より緑みをおびて(黄緑っぽく)見える
線が赤色→もとの色より赤みをおびて(オレンジっぽく)見える
彩度の同化
背景の色の上に細い線を引くと、背景の色が、線の彩度に近づいて見えることを彩度の同化といいます。

【例】
線が赤色→もとの色より彩度が高く(鮮やかに)見える
線が灰色→もとの色より彩度が低く(くすんで)見える
色の錯視
色の錯視は、目の錯覚のことです。
錯視には「ハーマングリッド」、「リープマン効果」、「エーレンシュタイン効果」、「ネオンカラー効果」などがあります。

色の原理はこちらをご覧ください