木質材料についてまとめました。
使われている原料の違いや加工方法の違い確認しましょう。
木質材料の原料
木質材料の使われる原料は主に挽き板(ひきいた)、単板、木片です。
- 挽き板(ラミナ):のこぎりで薄く切ったもの
- 単板(ベニヤ):大根のかつらむきのように薄くスライスしたもの
- 木片:木材を小さく加工したもの。繊維状、小片、細長い木片など
挽き板の木質材料
挽き板の木質材料には集成材とCLT(直交集成材)があります。
集成材
集成材は挽き板や小角材を繊維方向が平行になるように積層接着したものです。構造用集成材、造作用集成材、化粧ばり集成材などがあります。
CLT(直交集成板)
CLTは挽き板を繊維方向が直交するように積層接着したものです。厚みのある大きなパネル 床や壁、屋根といった大面積部分に利用されます。
単板の木質材料
単板の木質材料にはLVLと合板があります。
LVL(単板積層材)
LVLは単板の繊維方向を平行になるように積層接着したものです。
合板
合板は単板の繊維方向を直交するように、奇数枚積層して、接着したものです。面材料として使われます。
木片の木質材料
木片を加工した木質材料には木片のサイズによって、さまざまなものがあります。
ファイバーボード
木を繊維状(ファイバー)にして、成形したもので、密度の違いによって3種類に分けられます。
インシュレーションボード(軟質繊維板)
密度が小さいため、断熱性があり軽い板材です。畳の芯材などに使われます。
MDF(中密度繊維板)
表面や木口面がつるんと滑らかで平らです。加工しやい板材です。家具の扉や背板、側板などに使われます。
ハードボード(硬質繊維板)
密度が高いため、重く、硬い板材です。建築用材・家具などに使われます。
パーティクルボード
製材するときに出る小削片(パーティクル)を加工した板材です。 建築用材・家具など幅広く使われます。
PSL、OSL、OSB
細長い木片(ストランド)を加工した材料です。
- PSL(Parallel Strand Lumber)パラレル・ストランド・ランバー。パララムともいわれます。
- OSL(Oriented Strand Lumber)配向性ストランド・ランバー
- OSB(Oriented Strand Board)配向性ストランド・ボード
試験での出題例
Q.合板は複数の単板を(ベニヤ)をどのように重ねて圧着するか?
A.繊維方向に直交
Q.単板を繊維方向にそろえ積層し、接着剤で張り合わせた材料はPP、ABS、LVLのどれ?
A.LVL
Q.挽き板や小角材を繊維方向に重ね合わせて接着した材料は?
A.集成材
Q.木削片、単板、さお縁のうち木材の二次加工製品の材料にならないものは?
A.さお縁
Q.下地材として使われ、木口が粗く鋭利な材料はOSB、MDF、LVLのどれ?
A.OSB
LVLは縦方向の強度を高めた単層積層材で、柱などの構造材にも使えます。MDFは木口が滑らかです。残った選択肢のOSBが答えになります。直接答えが分からなくても、持っている知識をフル回転させて、答えを導き出してください。
まとめ
インテリアコーディネーター試験ではアルファベット3文字の用語が色々出てきます。
- CLT:クロス・ラミネイティド・ティンバー、直交集成材
- LVL:ラミネイティッド・ベニヤ・ランバー、単板積層材
- MDF:ミディアム・デンシティ・ファイバーボード、中密度繊維板
- PSL:パラレル・ストランド・ランバー
- OSB:配向性ストランド・ボード
- OSL:配向性ストランド・ランバー
- ABS樹脂:原料の頭文字(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン)
- FRP:繊維強化プラスチック(ファイバー・レインフォースド・プラスチック)
- LGS:軽量鉄骨(ライト・ゲージ・スティール)
- ALC:軽量気泡コンクリート(オートクレーブ・ライトウェイト・エアレイテッド・コンクリート)
- WPC加工:木材 プラスチック複合材(ウッド・プラスチック複合材)
- VOC:揮発性有機化合物(ボラタイル・オーガニック・コンパウンド)
似たような言葉がたくさんありますが、英語の意味も一緒に覚えておくと、思い出しやすくなります。