今回は木材の「含水率」と「熱伝導率」の知識を身に付けましょう
含水率
木材に含まれる水分の比率を含水率といいます。
含水率の求め方
含有率=(乾燥前の重量(g)-乾燥後の重量(g)) ÷ 乾燥後の重量(g) ×100
木材に含まれる水には自由水と結合水があります。
木材を乾燥させると、最初は自由水が蒸発します。乾燥が進み、自由水がなくなった状態を繊維飽和点といいます。繊維飽和点での含水率は約30%です。
繊維飽和点を過ぎると結合水が蒸発します。含水率が約15%(空気中の湿度と同程度)になった状態を気乾状態をいいます。
伐採直後の木材は含水率が100%以上のものがほとんどです。
そこから、自然乾燥・人工乾燥を施します。
木材は繊維飽和点より含水量が低くなると、強度が大きくなります。
15%まで乾燥させた木材は、収縮による歪みが比較的小さくなるので、建築物の材料として使用できます。
熱伝導率
木材を手で触ったときに温かく感じるのは、木材の熱伝導率は他の物質に比べて小さいからです。
木の組織には空気が入っています。空気の熱伝導率は0.024W/(m・k)と非常に小さいので、その空気がたくさん入っている木は断熱性に優れた物質になります。
まとめ
含水率や熱伝導率には数式や数字が出てきて、難しく感じるかもしれません。
まずは
- 木材は含水率が小さい方が強度が強い
- 木材の熱伝導率は他の物質に比べて極めて小さい
ということを覚えてください。
余裕がありそうなら、さらに深く掘り下げて勉強してください。